モータースポーツ

マクラーレン復活の舞台裏。門外漢が常勝軍団を再建した秘訣

今日は、F1の世界で起きた奇跡のような復活劇についてお話しします。

正直言って、私自身、2015年頃のマクラーレンを見ていた時は「もうこのチームは終わったな…」と思っていました。

でも、2024年に26年ぶりのコンストラクターズチャンピオンを獲得&2025年にはコンストラクターズ2連覇とワールドチャンピオンまで獲得したんです。

この9年間の物語は、ビジネスの世界にも通じる教訓がたくさん詰まっているんですよね。

モータースポーツ

2026/2/10

パドックの食事が世界一なのはどのチーム?F1の裏側を支える「ホスピタリティ」の極意

今日は普段なかなか語られることのない「F1パドックの食事」について、詳しくお話ししていきたいと思います。 レースの迫力や速さに目が行きがちなF1ですが、実はパドックで提供される食事のクオリティが、チームの総合力を示す重要な指標になっているんです。これ、意外と知られていないんですよね。 F1ホスピタリティとは?パドックの知られざる世界 F1の「ホスピタリティ」というのは、各チームがパドック(ピットエリアの裏側にあるチーム施設)でスポンサーやVIPゲスト、メディア、そしてチームスタッフに提供するおもてなしのこ ...

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2026/2/9

ポスト角田は現れるか?岩佐歩夢ら若手日本人ドライバーの現在地とF1への距離

「角田裕毅選手の次は誰なんだろう?」って、最近ずっと考えちゃうんですよね。 F1を観る楽しみって、勝敗だけじゃなくて“物語”があるところだと思っていて。日本人ドライバーがそこに絡むと、応援にも自然と熱が入ります。 ただ現実は、F1って速いだけじゃ上がれない世界です。 席は22しかないし、政治も資金も育成枠も絡むし、タイミングも超大事。 この記事では、岩佐歩夢選手を中心に、平川亮選手や宮田莉朋選手あたりも含めて「いま、どこまで来てるの?」を、私の体験談(現地観戦の空気感とか)も混ぜつつ、なるべく分かりやすく ...

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2026/2/9

カレンダーを動かしたのは「マックスのワガママ」か?ニュル耐久日程変更に透ける世界王者の絶大な影響力

最近、F1界でちょっと面白いニュースが飛び込んできたんですよ。 なんと、あのニュルブルクリンク24時間レースの前哨戦のスケジュールが変更されるという異例の事態が発生したんです。 しかも、その理由が「ある一人のドライバーのため」だというから驚きですよね。そう、主役は4度のF1世界チャンピオン、マックス・フェルスタッペン選手です。 今回は、この「カレンダー変更騒動」について、F1初心者の方にも分かりやすく解説していきますね! そもそもニュルブルクリンク24時間レースって何? まず、F1をあまり知らない方のため ...

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2026/2/9

F1スキッド摩耗違反は「確信犯」?コンマ1秒を狙った攻防戦

今回は最近、F1界隈で話題になっている「スキッドブロック摩耗違反」について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。 テレビで見た衝撃の失格劇 2025年のラスベガスGP、私はリアルタイムで観戦していました。 マクラーレンのノリスとピアストリの2台がレース後に失格になったんです。理由は「スキッドブロックの摩耗が規定値を超えた」から。 最初は「スキッドブロック?何それ?」って感じでした(笑)。 でも調べてみると、これがめちゃくちゃ奥深くて、F1チームの技術的な攻防が見えてきたんです。 スキッドブロックっ ...

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どん底の2015年。あの屈辱を覚えていますか?

マクラーレンといえば、アイルトン・セナ、アラン・プロスト、ミカ・ハッキネン、ルイス・ハミルトンといったレジェンドたちが活躍した超名門チームです。

でも2015年、彼らはコンストラクターズランキング9位という屈辱的な成績に沈んでいました。

特に象徴的だったのが、フェルナンド・アロンソが無線で叫んだあの言葉です。

「GP2エンジン!」と。

ホンダとの復活したパートナーシップは完全に失敗し、マシンはまったく競争力がありませんでした。
私もあの頃レースを見ていて、本当に痛々しくて…。

名門が這い上がれないまま消えていくのかと思いました。

でも、彼らは諦めなかったんです。

そして2024年、見事な復活を遂げました。

この9年間に何があったのか?


それは、単なる「技術革新」だけでは語れない、組織改革の物語だったんです。


最初の決断:37年間の独裁者を追放する勇気

マクラーレン復活の第一歩は、2016年から2017年にかけて行われた衝撃的な決断でした。

37年間チームに君臨してきたロン・デニスを完全追放したんです。

ロン・デニスは伝説的な人物でした。

セナの時代も、ハッキネンの時代も、ハミルトンの時代も、すべて彼が作り上げたと言っても過言ではありません。

でも、株主たちは冷徹な判断を下しました。


「彼がいる限り、マクラーレンは前に進めない」と。

株式25%をすべて売却させ、顧問契約もなし。

完全に手を切ったんです。

これ、普通の会社では絶対にできない決断ですよね。

創業者や中興の祖を追い出すって、どれだけの勇気が必要か…。



でも、マクラーレンはやり遂げました。




マーケティング出身のCEO。門外漢がもたらした新視点

そして新CEOに就任したのが、ザック・ブラウンという人物でした。

彼はマーケティング畑の出身で、技術者ではありませんでした。
F1の世界では「門外漢」と見られることもあったそうです。

でも、だからこそ彼にしかできないことがありました。
それは、組織全体を客観的に診断することです。

2018年、ブラウンCEOは驚くべき声明を発表しました。

「パフォーマンス不足の原因は、働いている人たちではない。組織と構造が問題だ

これって、すごく重要な視点なんですよね。
普通、成績が悪いと「あいつが使えない」「この部署が無能だ」って人のせいにするじゃないですか。

でもブラウンは違いました。
働いている人たちは献身的で優秀だ。

問題はシステムにあると診断したんです。

私も仕事をしていて思うんですが、「人」を責めるのは簡単なんですよね。
でも本当の原因は、その人を活かせない「仕組み」にあることが多い。


マクラーレンはそこに気づいたんです。


5年後のために投資する。風洞建設の大英断

2019年、マクラーレンはさらに大きな決断をしました。

最新の風洞施設を建設することにしたんです。

予算は数百億円。

完成まで4年かかる。

つまり、効果が出るのは2023年以降。

当時のマクラーレンは苦しい状況でした。

成績は悪い、スポンサーも減っている、お金もない。
でも彼らは投資を決断しました。「今は苦しいが、5年後のために投資する」と。

これって、本当に難しい判断ですよね。

私たちも日常で「今の生活」を優先して、将来への投資を先送りにしがちです。
でもマクラーレンは違いました。

長期計画を立て、それを忠実に実行したんです。

風洞だけじゃありません。

シミュレーターも刷新、製造設備も更新、技術部門の組織も変えました。

1人の天才テクニカルディレクターに依存する体制をやめ、3人の専門家チーム体制にしたんです。
空力、車両コンセプト、エンジニアリング。それぞれの分野に専門家を配置しました。



アンドレア・ステラという名将。フェラーリで学んだ方法論

2023年、マクラーレンの転機が訪れます。

新代表にアンドレア・ステラが就任したんです。

ステラは元フェラーリのエンジニアで、2000年代のフェラーリ黄金期(ミハエル・シューマッハ時代)を経験した人物でした。
彼はそこで「チームを360度でマネジメントする思想」を学んでいました。

フェラーリでは、ジャン・トッド率いる組織の中で、すべての要素が機能していました。

明確な価値観、結束力、集団としての一体感。若き日のステラは、その環境で可能な限り多くを吸収していたんです。

でも皮肉なことに、その方法論はその後のフェラーリでは失われていきました。
だからステラは、それをマクラーレンで実践することにしたんです。

彼が重視したのは「完璧さを手放すこと」でした。

これは一見矛盾しているように聞こえますが、深い意味があります。
個人の完璧さよりも、集団全体の機能を優先する。

困難な局面で責任の押し付け合いを避け、チーム全体で解決策を探る。

私もチームで仕事をしていて思うんですが、「完璧主義」って時には足かせになるんですよね。

「俺のやり方が正しい」って押し通すより、みんなで「ベターな解決策」を探す方が結果的にうまくいく。
ステラはそれを理解していました。


2023年、転換点。オーストリアGPの大型アップデート

そして2023年、マクラーレンの長期計画が実を結び始めます。

4年かけて建設した風洞が稼働開始。
新しいシミュレーターも導入。

そしてステラ新代表のもと、チームは一丸となりました。

シーズン序盤、マクラーレンは苦戦していました。
でもオーストリアGPで大型アップデートを投入すると、状況は一変しました。

突然、レッドブルに次ぐ速さを手に入れたんです。

私、あのレース見てて鳥肌立ちましたよ。

「え、マクラーレンがこんなに速い!?」って。


中団チームから、一気にトップチームへ。

9年間の辛抱が、目に見える形になった瞬間でした。



2024年、完全復活。26年ぶりの栄冠

2024年シーズン、マクラーレンはさらに進化しました。
ランド・ノリスがマイアミGPで初優勝を飾り、オスカー・ピアストリも複数回表彰台に立ちました。

そして10月のシンガポールGP。

ノリスが3位、ピアストリが4位でゴールした瞬間、マクラーレンは26年ぶりのコンストラクターズチャンピオンを獲得したんです。

ブラウンCEOは「この勝利は、現場のスタッフだけでなくマクラーレンに所属する1400人全員で祝うべきものだ」と語りました。
9年間の苦難を知る彼にとって、この瞬間は格別だったでしょう。

私もテレビの前で泣きそうになりました(笑)。

2015年のどん底から、よくぞここまで…って。


天才1人ではなく、組織力で勝つ時代

マクラーレンが2024年にチャンピオンになれたのは、ノリスやピアストリが超天才だからではありません(もちろん優秀ですが)。

重要なのは、2人ともが表彰台に立てるということなんです。
マシンが2人にとって乗りやすい。「特定の1人だけが速く走れるマシン」ではなく、「誰が乗っても速いマシン」を作ったからです。

これ、対照的なのがレッドブルなんですよね。

2025年、レッドブルはマックス・フェルスタッペンが421ポイント獲得したのに対し、2番手ドライバーの角田裕毅はわずか33ポイントでした。その差、388ポイント。

これは、マシンがフェルスタッペン専用になってしまっているということなんです。(正確にはマックスはどんなピ―キーな車も乗りこなす腕を持っているといえます)

彼という天才1人に依存している。

でもマクラーレンは違いました。
組織全体の力で、バランスの取れたマシンを作り上げた。いわゆる非属人性の高い車づくり。

時代は変わったんですよね。

1980年代、90年代なら、アイルトン・セナのような天才1人で勝てました。

でも2025年の現在は違う。

競争が激しすぎる、技術が複雑すぎる。
組織力がなければ勝てない時代になったんです。


ビジネスにも通じる教訓。属人経営からシステム経営へ

私がこの復活劇に感動するのは、これって私たちの仕事にも通じる話だからなんですよね。

あなたの職場に、「この人がいないと仕事が回らない」という人、いませんか?
その人が休むと、みんな困ってしまう。その人が辞めたら、部署が崩壊してしまう。

これって、まさにレッドブルと同じ状況なんです。天才1人に依存している

でもマクラーレンのやり方は違います。
システムを整え、誰もが力を発揮できる環境を作る。

特定の個人に依存しない組織を作る。
これが「システム経営」です。

そのためにマクラーレンがやったことは:

  1. 古い権力構造を一掃する(ロン・デニス追放)
  2. 問題を人ではなくシステムと捉える(ブラウンの診断)
  3. 長期的視点で投資する(風洞建設)
  4. 専門家チームで分担する(3人のテクニカルディレクター)
  5. 集団の力を最大化する(ステラの方法論)

これ、どんな組織にも応用できる原則ですよね。


マクラーレンの未来。そして私たちが学ぶべきこと

2026年シーズン、マクラーレンは3連覇を目指して戦います。

もはや「ダークフォース」ではなく、堂々たる「常勝軍団」として認識されています。

でも彼らは驕っていません。
ブラウンCEOは「現在のマクラーレンは、とてつもなくエキサイティングなフェーズにある」と語りつつも、継続的な改善を続けています。

この姿勢こそが、マクラーレンが成功し続ける理由なんでしょうね。

私たちも学ぶべきことがたくさんあります:

  • 過去の栄光にしがみつかない(デニス追放の決断)
  • 短期的な痛みを恐れず、長期的視点で判断する(風洞建設)
  • 問題の本質を見極める(人ではなくシステム)
  • 専門性を尊重し、チームで力を合わせる(3人体制)
  • 完璧主義より、集団の機能を優先する(ステラの哲学)

マクラーレンの復活劇は、まだ完結していません。

彼らの挑戦は続いています。

でも、この9年間の物語は、すでに私たちに多くのことを教えてくれています。

「門外漢」と言われたマーケティング出身のCEO、フェラーリで学んだ方法論を実践する代表、そして1400人のスタッフが一丸となって成し遂げた復活。

これは、組織の力がいかに強大かを証明する物語でした。

今季のレースが待ち遠しいですね!

マクラーレンの挑戦は、これからも続きます。

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F1用語豆知識

ストーブパイプ

ブレーキの冷却ダクトから排出される熱い空気のことです。

この排気を空力に利用するチームもあり、単なる冷却だけでなく、マシンのリア周りの気流を安定させる役割を兼ねている非常に繊細な設計パーツです。

  • この記事を書いた人

すけろく

F1テクノロジー&未来予測アナリスト

【自己紹介】 F1を「世界最高峰の技術博覧会」として愛するモータースポーツ・マニア。 2026年の新レギュレーション導入に伴う勢力図の変化や、パワーユニット(PU)開発競争、ドライバー市場の裏側を独自の視点で徹底考察しています。 ニュースの速報だけでなく、「なぜそうなったのか?」「次はどうなるのか?」という深掘り記事をお届けします。当ブログ「QOLUP.tech」では、F1を通じて週末の質(Quality of Life)を高める情報を発信中。

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